第24回 日本皮膚外科学会総会・学術集会
会頭あいさつ
 臼 田 俊 和
(社会保険中京病院 皮膚科主任部長)


 このたび、第24回日本皮膚外科学会を愛知県犬山市で開催させていただくことになり、大変光栄に存じます。 皮膚外科学会は活発で率直な討論を行なえる場として発展してきましたが、今回も80題近い演題をいただき、 会員の諸先生方に心より感謝申し上げます。

 今回のテーマ演題として「Simple is best」と「長期経過観察」を取り上げました。私事になり恐縮ですが、私は30余年の間、 皮膚科の手術治療(皮膚外科)にたずさわってきました。実地経験の中で学んだことは、 「手術後の短期的な予後と長期的な予後とはしばしば大きく異なる」ということと、 「作図や手術方法はなるべくシンプルな方が患者さんの負担も少なく経過もよい」ということでした。 学会発表というと、何か特別な手術や変わった手術でなければならないと思ってしまいますが、 一番大切なことは「皮膚科医が自ら積極的に手術をする」ということにあると考えています。 病歴聴取、術前検査、手術計画、手術、術後治療と経過観察を、一貫して行なっていくことが最も大切であると思います。

 勉強したあとにはリフレッシュが大切です。ということで、今回の学会は犬山の鵜飼で疲れを癒していただくことにしました。 鵜飼見学のために、学会の発表時間がややタイトになってしまった面もありますが、皆様のご理解をお願い致します。 また、学会場の近くには国宝の犬山城があり、近隣には明治村、リトルワールド、モンキーセンターなどの行楽地も多くあります。 お時間にゆとりがありましたら、しっかりと学び楽しんで頂ければ幸いです。