第20回日本皮膚外科学会総会・学術集会
第20回記念大会は盛会に終了しました。
2005年(平成17年)8月27日
〜28日
会頭:熊野公子(兵庫県立成人病センター)
会場:神戸商工会議所会館 神商ホール(神戸)
会 頭 挨 拶
日本皮膚外科学会も20年という年数を重ねました。皮膚外科学会そのものの長期フォローの結果を検討するの
もよいかも知れません。という訳でもありませんが、今回のテーマ演題は「長期フォローから経験したこと」としました。 この学会のことではありませんが、
学会演題を見ていますと「
XXXの一例」と題し「斯く斯く然々の治療を行い経過順調である。現在術後3ヶ月である」といった類に屡々出くわします。できれば2−3年、でなくても最
低1年位は様子をみてから報告してほしいな、と思うのです。
天の邪鬼な私たちはその逆をいって、長期フォローから疾患の経過の意外な面を見ることは重要かと考えます。
勿論、長期フォローによって経験するのは、そうした特異な症例ばかりではなく、問題なく経過することが大多数です。むしろ、こうした標準的な症例の積み重
ねはもっと重要かも知れません。エビデンスを高める地道な発表も歓迎します。
皮膚外科の手技的な問題や、疾患の理解も重要ですが、医師として最も基本的な生と死の問題を一度この学会で
取り上げたいと思っておりました。20回という節目を開催させて頂くにあたり、このことについて考える場を特別講演におくことを躊躇なく選びました。
「死はなぜ進化したか」の名訳をされた筑波大学名誉教授の岡田益吉先生には、生物学からみた動物の生と死、
お茶の水女子大学教授の波平恵美子先生には、人間学からみたひとの生と死についての御講演をお願いしています。生と死に関する演題も一般演題にご応募頂け
れば幸いです。
阪神淡路大震災から10年が過ぎました。
自然の中でわずかな変動の前で、人間はかくも小さく弱いものか、と思い知らされました。その中で助け合う心
は生と死を前にする医師と患者の心にも通じるものでしょう。
平成17年3月
第20回日本皮膚外科学会総会・学術集会
会頭 熊野 公子
第20回日本皮膚外科学会からの連絡
ホームページ 会則 学会の特徴 本年度学術集会 過去の勉強会・学会歴 日本皮膚外科学会誌目次 入会申込方法 本部事務局